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睡眠時無呼吸症候群の治療について
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睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは睡眠中に呼吸が止まる(無呼吸)、または浅く・弱くなり(低呼吸)、それによってさまざまな日常生活に障害を引き起こす疾患です。最近ではSASが循環器疾患との深い関わりがあることが明らかになってきています。また、高血圧や糖尿病などの合併も高率にみられ、心筋梗塞・虚血性心疾患や脳梗塞のrisk factor にもなっています。

SASの病態には大きく分けて中枢型とそれ以外の閉塞型(末梢型)および混合型の3タイプあります。その多くは上気道(空気の通り道)が塞がるまたは部分的に狭くなる事で起こる閉塞型睡眠時無呼吸症候群です。夜間に繰り返し起こる無呼吸により、血液中の酸素が低下したり、頻繁に中途覚醒が発生し身体に悪影響をおよぼすとともに睡眠を妨げ日中の眠気を増加させます。

一般的にSASの重症度をAHI(Apnea Hypopnea Index)=無呼吸低呼吸指数で表すことが多く、これは1時間あたりの無呼吸・低呼吸(呼吸が浅く・弱くなる状態)の発生する回数を意味します。 このAHIが5回以上認められ日中の眠気等症状がある場合にSASと診断され、その程度により軽症・中等症・重症と診断されます。

症状としては、強いいびき、中途覚醒、日中の眠気・倦怠感、熟睡感の欠如、集中力の低下、起床時の頭痛・頭重感などがあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療について

診察の流れとしては問診、喉頭電子スコープ検査・レントゲン検査・簡易アプノモニター検査(スクリーニング検査)や必要に応じて紹介施設への入院によるPSG検査を行い、診断・治療となります。

生活習慣に関する指導(ダイエット・体位の工夫ほか)

内科的治療、外科的治療、歯科装具

当科ではまずは生活習慣に関する指導を行い、外科的治療である手術の適応につき検討しますが、第一選択治療法である内科的治療のCPAP療法(マスクを介し気道内に陽圧をかけ、気道の閉塞を防ぎ無呼吸を取り除く療法)の導入をおすすめします。場合によっては手術+CPAP療法というケースもあります。
なお、CPAP療法は検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適応になります。

写真提供:フィリップス・レスピロニクス合同会社(無断転載禁止)

在宅簡易アプノモニター検査(スクリーニング検査)

眠っている間に、指先・呼吸のセンサーをつけ、血液中の酸素、呼吸の状態を測定します。これにより、無呼吸の程度、酸素の低下状態が診断されます。
この検査は、在宅でもできる検査で、手軽にできるスクリーニング検査でもあります。上記SASの症状やその疑いがある方もしくは、ご家族の方は当科へご相談ください。
写真提供:フィリップス・レスピロニクス合同会社(無断転載禁止)

 
PSG検査(紹介施設での入院検査)

PSG検査はSASの検査では最も精密な検査方法になります。脳波・筋電図・心電図・呼吸・血液中の酸素等、さまざまな生体信号を測定するためセンサーを装着します。これにより、無呼吸の程度、酸素の低下状態はもとより、睡眠の質(睡眠の深さ・分断の有無)、不整脈の有無、その他の睡眠障害の有無等について診断されます。
紹介先連携病院:多根総合病院

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